学校で教えてくれない『お金のヒミツ』

『税金』のヒミツ

1.税金とは

今日の公民は税金についてだったけど、みんなは税金についてどのくらい知ってる?
たしか授業で知ったもの以外でもいっぱい種類があるんだよね。税金について聞かれたとき一番に思いつくのは消費税かな
年度末に聞く確定申告は税金に関するものっていうのをこの間テレビで見たよ
前に興味を持って調べたけど難しい言葉ばかりでよくわからなかったな…
今日授業でやったけど、税金はどういうものなのかっていうのは意外と知らなかったな~
確かに、俺も考えたことなかったかも…
うーん、じゃあ今日の授業のおさらいも兼ねて簡単に思い出してみようか

税金とは、年金や医療などの社会保障、社会福祉 水道、道路、教育、警察、防衛といった公的税なサービスを運用するための費用を支えるものです。

2.税金の種類について

気づいてなかっただけで、意外と身近なところに税金で作られたものがあるんだね
社会保障や社会福祉だけじゃなくて、教育とか警察…国の防衛にも使われてるんだ
俺たちの生活はいろんな税金に支えられてるんだな~
税金についてはおさらいできたね。それじゃあ次に税金の種類についても思い出してみよう

税金は納める場所によって国税地方税の二つに分けられます。国税とは国に納める税のことで、地方税都道府県や市町村に納める税のことです。
また、納める人によっても直接税間接税の二つに分けられます。直接税とは税金を納めるように指定されている人と負担している人が同じ税金のことです。有名なものだと所得税住民税などがあります。
間接税税金を納めるように指定されている人と負担している人が違う税金のことです。有名なものだと間接税消費税があります。


今回はたくさんある税の中でも特に有名な二つを紹介します。また、累進課税制度と言って税金を納める人の課税対象額*1(給料を得ている人が払うべき税金の計算の元となる金額)が増えれば増えるほど、より高い税を課す制度のことです。

3.所得税とは

税金の種類についてしっかり理解できたかな?
ばっちりだよ!それにしても本当にたくさんあるね。特に所得税と消費税はテレビとかでよく聞くかな
前に調べてみたことがあるんだけど、所得税は難しい言葉が多くてわかりにくかったんだよね
確かに、安達さんの言う通りだね。難しい言葉ばかりでさっぱりわからないや。
じゃあ単語一つ一つを調べながら所得税と消費税についてみてみようか

所得税とは、個人の年間の給料の合計の収入から「給与所得控除*2」を引いた金額である所得に対してかかる税金のことを言います。(*2給与所得控除とは一年の給料などの収入額に対して一定金額を引くこと)

4.確定申告とは

所得税といえば、テレビで確定申告は所得税が…って言っていた記憶があるよ
それじゃあ確定申告についてもみてみよう

年末によく聞く確定申告ですが、これは所得税に大きくかかわっています。
確定申告とはその年の一年間に生じたすべての所得の金額とそれに対する所得税などの値を計算することで、申告期限である2月16日から3月15日までに確定申告書を提出して、「源泉徴収*3」された税金や「予定納税*4」で納めた税金などとの多すぎたり少なすぎたりを細か計算しなおす手続きです。(*3社が給与や報酬から先に一年の収入にかかわる所得税を引いておくこと)(*4所得税の金額が一定以上となるとされる人が先払いをしておくシステムのこと)

5.消費税とは

前よりしっかり理解できた!
言葉一つ一つは難しいけど意味が分かればすんなり頭に入ってくるね
それじゃあ続けて消費税について知っていこう

消費税とは、商品を売買やサービス提供をすることにかかる税金で、2019年10月に10%に引き上げられました。
その際に「軽減税率制度*5」が行われています。
また、ほかの税とは違い、公平に国民が負担するものです。経済活動に対する影響も小さく、税収が変化にされにくい特徴があります。(*5軽減税率制度とは、消費税率が引きあがったことにより、食費や新聞代の一部にかかる消費税を変更前の8%のままにしておく制度です。飲食店に行った際にテイクアウトと店内での飲食の二つで税率が変わるのはこれが関わっています。)

6.税金の使い道

有名なものはこれでばっちりかな
飲食店に行ったときにテイクアウトか店内かで値段が変わっていた理由はこれだったんだね
うーん有名な税金の種類については分かったけど、使い道とかも税金の種類によって変わってくるのかな?
いい着眼点だね。じゃあさっき少し触れたけど税金の使い方について詳しく調べてみようか

税金は国税地方税によって使い道が変わってきます。
国税は先ほどざっくり紹介しましたが細かく分けると社会保障費が一番多く、続いて国債の返済と利子のための国債費、地方支援のための地方交付金設備など公的サービスのための公共事業費、教育や技術研究用の文教・科学振興用のお金、国の防衛費海外援助などの経済協力費の順番になっています。
地方税は各都道府県によって変わります。
例としては大分県では県をより良いものにするための政策作りなどに用いる総務費
年配の方や体の不自由な方や子育て世代を手助けするために使う福祉生活費
県民の健康や県の環境をきれいにするために使う保健環境費
企業やお店が盛り上がるように新しい取り組みを応援することや仕事を探している人の手助けをする商工費・労働費、農業・林業・水産業・畜産がさかんになるように手助けする農林水産業費
続いて河川敷の雑草狩りや道路整備用の土木費、犯罪者の逮捕や交通事故防止活動の予算などに用いられる警察費、学校を作ったり校舎を直したりするのに使う教育費
県議会に用いる議会費、県が道路などの建設のために借りたお金を返したりするために使う公債費
災害が起こった時に破損したところを即急に直すために用いられる災害復旧費など主に11種類の使い方があります。

7.各国の税金

地方税の使い方は各都道府県によって変わってくるんだね
今回は私たちの暮らす大分県の地方税の使い方を調べてみたけど、今度は違う都道府県も調べてみるのも面白いかもね
日本の税金については分かったけどほかの国はどんな税金の制度なんだろう
各国の税金の国民の負担率はたしかルクセンブルクが一位だね
確か昔地理の授業で北欧は税金が高いって習ったはず…
みんないい考えだね。それじゃあ日本にとって身近な国であるアメリカを例に挙げて調べてみようか

アメリカの税収は大部分が国民の間接税により賄われているほか、消費税を財源としてあまり頼っていませんが、州政府や地方政府が消費税に近しい税金を課していることもあります。
歳入は主に個人所得税,社会保障税法人税などをはじめとした、特定の品目に対する消費税や関税などから成り立っています。歳出は保健福祉省社会保障庁国防総省がその大半を占めています。
保健福祉省とはアメリカにおいて高齢者や障碍者に向けた公的医療保険や、低所得者に向けた医療プログラムを担っている、日本の旧厚生省にあたる機関です。
社会保障庁公的年金を担っている機関です。
また、歳出は義務的経費裁量的経費に分けられ、義務的経費は法成立後にその内容に含まれている支出が自動的に承認される経費のことを、裁量的経費は支出するためには毎年歳出予算法により予算が決められる必要があり、国防費や機関の運用、国際活動などの連邦政府の動きにかかわる活動に用いられる経費のことを指します。
ここでは、アメリカの所得税をピックアップして紹介します。
アメリカの個人所得税連邦個人所得税州所得税の二種類があります。
さらに、日本と違って個人でも確定申告をしないといけないのと、アメリカの所得税は居住者か否かと税金の種類によって変わっています。提出する際は、申告ツールによって税務報告書を作成して、期限までに電子ファイルなどで提出する形になります。
逆に日本と同じ点は、所得によって税率が変わることです。しかし、日本の最高税率は45%ですが、アメリカの場合は37%と日本に比べて低めに設定されています。

アメリカはこんな風に税金を集めて、使っているんだね
日本の税金の制度と違うとこと同じとこ、それぞれあって面白いね
今度個人で気になった国の税金制度を調べてみようかな
いいね。修学旅行で行ったシンガポールとかどうかな?
面白そう!早速寮に帰って調べてみるよ!